栽培法

CULTIVATION METHOD

美味しさを求めて

美味しいものを食べる。
当たり前のようではありますが、美味しいものを食べることは人生の最高の楽しみのうちの一つだと思います。
『これを食べれば生きることができる、健康を得られる』と本能が教えてくれる食べ物。
人間はそういった食べ物を、『美味しい』と感じるようにできています。
そして、健康がそのまま美に直結することはすでにお伝えしたとおりです。
つまり、美味しいものを食べることはストレートに、美と健康につながることなのです。

私たちは、皆様に美味しい野菜を提供するため、日々努力、試行錯誤を続けているのです。
私たちが考える、美味しさを求めるために重要なことは、

  • 糖と窒素のバランス
  • 収穫のタイミング
  • 新鮮さ

です。

糖と窒素のバランス

植物は、根から水分や、窒素、リン酸、カリウムなどの養分を吸い上げ、また、太陽の力を借りて光合成を行います。その水分と、二酸化炭素を元に、太陽の光エネルギーを利用して糖をつくり、糖のエネルギーを利用して生きているのです。

糖と窒素は、植物の味や健康にかかわる栄養素としてとても重要なものです。 糖はエネルギーとして用いられますが、窒素と結びつくことによってアミノ酸に変換されます。アミノ酸は、タンパク質をつくる材料となり、生物の体を形作ったり、体内の様々な化学反応を調節したりしています。

健全な生育をしている植物では糖と窒素がバランスよく高いレベルで含まれています。 糖と窒素がバランスよく豊富に含まれているということは、糖による甘みやアミノ酸の旨味、有機酸の酸味もバランスがよく、味も大変優れたものになります。 しかし、糖と窒素のバランスが崩れるとどうなるでしょうか。

糖と窒素を原料とするアミノ酸が作られず、生育が悪く、旨味も少ないものとなります。また、光合成を担っているのは、アミノ酸でできた数々のタンパク質なのです。このため、アミノ酸がなくてはこれらのタンパク質も十分に作ることができず、光合成の反応がうまく進行しなくなります。こうなってはまた糖が減少してしまい、悪循環に陥ってしまいます。

また、糖が欠乏して窒素が過剰になった場合は、使われずに残った窒素が葉などの器官に蓄積してしまい、えぐ味を生みます。

このように、美味しい野菜を作る秘訣は糖と窒素のバランスを保つこと、にあります。

これを実現するために用いるのが堆肥、ボカシ肥、糖の葉面散布です。

堆肥は多様な微生物の住みかとなります。
ここにボカシ肥が加えられると微生物たちがそれをゆっくりと分解していきます。
そうやってできた養分(主に窒素)を植物がゆっくりと吸収していきます。

ポイントはこの『ゆっくり』で、ゆっくりとした養分吸収により、植物は必要なぶんだけ養分を吸収することができ、過剰に吸収することもありません。さらに、ボカシ肥のような有機質肥料からは窒素は一部、アミノ酸の形で吸収されていることがわかってきました(化成肥料では通常、硝酸やアンモニアの形で窒素成分が吸収されます)。これにより、植物は糖を消費することなくアミノ酸を得ることができるので、植物は余分なエネルギーの消費を抑えることができます。

一方、糖については、十分に光合成が行われていれば基本的には植物は過不足なく糖を作ることができます。しかし、曇り、雨などの悪天候、害虫の食害などにより十分に糖が作れないときもあり、こうなると糖が欠乏してしまいます。
これを補うのが、糖の葉面散布です。葉に直接糖を散布することにより吸収させ、糖の不足を補います。

以上の技術により、作物の糖と窒素のバランスを整えることによって美味しい野菜が生まれるのです。

収穫の時期を逃さない

すべての野菜には、食べてもっとも美味しい時期があります。 例えば、トマトであれば真っ赤に完熟して今にも実が落ちそうなころです。このとき果実の糖度や旨味成分はピークを迎えています。 しかし、一般的な市場出荷の農業においては流通の日数を考えなければならず、野菜がもっとも美味しい時期に収穫することはできません。再度トマトを例に出しますが、一般的な農業では、トマトのお尻の部分が少しだけ赤くなったころに収穫します。養分を蓄えきれていないころに収穫しては、おいしさもそれなりのものになるでしょう。 私たちは、最適なタイミングで収穫を行います。 これは、直接皆様と触れ合える私たちだからこそ可能なことだと考えています。

新鮮な野菜を

野菜の中には、サツマイモやジャガイモなど、収穫してからしばらく追熟をさせるほうがおいしくなるものもありますが、やはり葉物野菜や、トウモロコシなどは鮮度が重要です。これらの野菜では、経過日数による糖度とビタミンC含量の減少が顕著に現れます。上で述べたように、一般的な野菜では、収穫後数日経っているものがほとんどです。 この問題をクリアするため、私たちはできるだけ早く皆様ももとに野菜が届くように尽力いたします。これも皆様と直接ふれあえる私たちのメリットです。

まとめ

  1. 植物体の糖と窒素のバランスをとることが美味しい野菜の条件

    堆肥、ボカシ肥による、『ゆっくり』とした養分吸収を葉面散布により不足しがちな糖を供給

  2. 最適なタイミングでの収穫、新鮮な野菜を

    距離の近い、直接触れ合える農家であることで実現